パソコンができるってなんだ?

パソコンができるってなんだ?

きっかけ

私がまれによく言われる、「パソコンができる」。

……なんだよそれ控えめに言って意味不明だよ。という心の叫びが原動力です。



「パソコンができる」と言われても「どういうことやねん」なのだ。 私にパソコンのができることを期待しているんだ?私を何者だと思っているのか?私がパソコンのようだとでも言いたいのか?「あなたにとってのパソコンとは?」状態だ。

自分で考えた可能性

まず「パソコンができる」とはどのような状態か?個人的に考えられる可能性を列挙してみる。

ソフト面

「パソコンが」というと、個人的にはハードウェア周りの話を想像してしまうのだが、何を隠そう「パソコンができる」と言われた者の一人である私はソフトウェア側の人間だ。ハードのことは大してわからない。ということは、ソフトウェア側にも何かしらの要因があるはずだ。

Office系のソフトを使うのが得意な人

一般的にWord, Excel, PowerpointみたいなOffice系のソフトが使いこなせている人は一目置かれているイメージがある。そういうことか?だとすれば、それぞれが「使いこなせている」状態とはなんだろう?

よくわかんない不具合みたいなのを設定とかをいじっていい感じに直してくれる人

このような文脈もある気がする。

A「ねぇ助けて、何もしてないのに壊れた!」
B「(自覚がないだけで何かしたんじゃないのか…?)どれどれ…?(PCを借りる)」
B「あー、うわ、なにこれ。(症状を検索)」
B「あー、はいはい、(検索結果を見ながら設定ごにょごにょ)」
B「これで直ったんじゃね?(PC返却)」
A「うっわありがとうガチ感謝!!!!!!!!!」

でもこれについてはどんなものでどんな不具合があったか検索して出てきた通りにすれば9割直るような気がする。得意…とかっていう話…なのか…?

プログラミングができる人

ある程度コードが書けることはオープンにしているので、私の周りの人はこれに反応している可能性が高い。でも、周りに人がいる状況では基本的にコードはスマホで書いているのに何故だろうという疑問が残る。

ちなみに個人的には「コードが書ける」というだけで「プログラミングができる」と言ってしまうのも何か違う気がする(心配性)。


ハード面

私が勝手にイメージしている「パソコンができる」に該当してそうな人。

自作PCとか使ってる人

個人的には彼らが「パソコンができる」と最も近しい人々に思える。だってパソコンを作ったことあるんだよ??それこそ「パソコンができる」と言われるにふさわしいのではないか?
正確には、「パソコンが作れる」って意味だけどね!
ちなみに私はこれには該当しない。

いろんなデバイスについて知っている人

世の中にはスマホはiPhoneじゃなければAndroidだ、などとiPhoneかそれ以外かだけで機種を判定する人が居るが機種ならAndroidじゃない。AndroidはOSである。そしてiPhoneは機種である。それから機種はOSではないiPhone (機種) のOSはiOSである。 Android (OS) を搭載している機種はいろいろある。

別の心の叫びが炸裂してしまったが、とにかく、世の中には星のようにたくさんあるAndroid端末やスマートウォッチ、その他便利な電子デバイスなどにやけに詳しい人がいる。そういう人は大体パソコンの機種にも詳しい。CPUやGPUの型番で会話する。いわゆるガジェットオタク。マウスやキーボードなどの周辺機器にやたら詳しい人もいる。そして結構な確率で自作PC経験者。ちなみに私は該当しない。


その他

まさかこれのせいか?

大体いつもパソコン開いてる

実際は課題を終わらせることに躍起になっているだけだが、外から見ると何か違うものに見えるのだろうか?使用ソフトはWordやExcelなどであって、特段怪しいビジュアルではない。怪しく見えそうな要素といったら、ダークモードにしているくらい。ダークモードなんて、したい人は別に何かに詳しくなくたってするはずだ。


検索してみる

そのまま検索。

パソコンができる」と検索しているので「 パソコンができるようになりたい」人たち向けの「 パソコンができるようになるには?」 みたいな話ばかりで検索結果を眺めるのも頭が痛い。だが 「パソコンができる」が何なのかは知りたいので我慢する。

こんな記事を読んだ。

ここには、「パソコンができる」だけでなく、 「パソコンが得意」や「パソコンが上手」も登場する。いずれにせよ初めて聞いた言葉だ。パソコンはそんな主語になるのか?

記事自体は「一般的な人が思うパソコンが”できる”とエンジニアが思うパソコンが”できる”は異なる。」というような内容。それぞれの詳しい意味も丁寧に解説されているので「できる」になりたい方々は参照されると良いだろう……ってなんそれ!!

その中でちょうどよく、一般人が勘違いしている例として挙げられている「パソコンができる」があった。

●この要素には、一般的に言われている以下の要素は実は入っていません。

  • 「タイピングが早い」
  • 「ワードエクセルが得意」
  • 「無料で便利なソフトをたくさん知っている」
  • 「便利なWebサービスをいくつも知っている、使いこなしている」
  • 「ブログをやったり、SNSサービスにいくつも登録している」
  • 「ホームページを作成できる」
  • 「パソコンやタブレットなどをたくさん持っている」
  • 「ネットワークでフォルダを共有して複数台で使っている」
  • 「写真、ビデオを編集、アップロードできる」

●残念ながらこれらのことはエンジニア視点からはパソコンが”できる”人の要素ではありません。

パソコンが「使える」と「できる」は違う。本当の意味での「できる」に必要な3つの要素(前編)” (2025/01/21閲覧) より

なるほどそう言われればしっくりくる例が多い。『タイピングが早い』は予想もしていなかった。
そして想像よりソフトウェアソフトウェアしてる。ソフト面ばっかりだ。
この一覧を見ていると、「パソコンができる」に「パソコン」本体はあまり関係ないように見える。「パソコン(上で色々なこと)ができる」という意味が隠されているように思える。

「できる」が掛かる主語の持つ範囲が広すぎて逆によくわからなくなっているやつかもしれない

「料理ができる」「プログラミングができる」「ゲームが得意」も近い属性かもしれない。これらに共通することといえば、もっと細分化できるということである。

  • どんな料理ができるの?料理?イタリアン?中華?それとも伝統料理?」
  • 系の開発をするの?組み込み?アプリ?web系?趣味勢?」
  • どういうゲームが得意なの?パズル?格闘?アクション?」

要するに、「できる」のが(その分野についてなんとなくでも知ってる人からは)実際何系なのか分からないやつ。

面白いのが(その分野についてなんとなくでも知ってる人からは)という箇所で、その道に持っている知識量に応じてカテゴリの体感的な広さが全く異なってしまうということだ。 その分野の幅が広いということを知っていると、その人だけでその分野の全てができるはずがないという思考に至る。その結果、「それってどういうこと?」という感想が出てしまうのかもしれない。


おまけ: 私のスペック

この記事は「パソコンができる」ようになりたい方が読まれる可能性もあるような気がするので、参考情報として実際私が「パソコンができる」と言われた当時のスペックを書いておく。

タイピング

そこまで早くはない。寿司打お手軽でギリギリ得したり損したりする程度。キーボードに慣れていない人から見たら早いかもしれないが、私の知る範囲では遅い部類。

Office系ソフト

Word, Excel, PowerPointに関しては最低限の使い方はわかる。ただGoogleの互換ソフトの方が好き。Wordはそれはまぁとんでもなく嫌いになるくらいには使っている。いい加減TeXに乗り換えたい。

Excel関数はAVERAGE()MIN(), MAX()くらいしか使っていない。あとは電卓に打ち込むようなちょっとした計算式を実験データの隣でスピルさせて理論値を算出したりとか。あと、Google Spreadsheetの方で入り組んだ配列式をぶちかまして黒魔術じみたことをしたことはあるがそれを誰かに見せたことはない。マクロは書いたことない。使ったこともない。ちゃんとしたものを見たことすらない。

PowerPointはそんなに大変なことが無いので使いやすいぞ。図を描くのにも役立つ(パワポ芸)。

知っている無料ソフト

少ない。今思いつくだけだと片手に収まりそう。私の知っているようなソフトはそもそも需要がニッチなので普通の人の前で提案することはまずない。しかも知ってたとしてもその界隈では有名なものなので布教するまでもない。EmacsとかFontforgeとか。

知っているwebサービス

実質ほぼない。無料ソフトと同様、「パソコンができる」を発するような普通の人には必要とされないもの。Regex101とかStackEditとか。

ブログ

やってる(これ)。ただ最近「パソコンができる」と言われた時点ではまだやっていなかった。

SNSサービス

みんな知ってるようなのはLINEとX。あとはGithub。これだけなので、「たくさん」には入らないはず。

ホームページ作成

できなくはない。ちゃんとやると疲れる(CSSとWebデザインなんもわからん)。

パソコンとタブレットをたくさん

全然ない。あるのはノートPC、スマホ1台ずつ。

ネットワークを使ってデバイス間でファイル共有

する。Google CloudとかGithubとか。

メディアの編集、アップロード

する。アップロードに関しては、人にファイル送るときとかがありそうな気がするけど、そうでもないのか?


おわり

長々とお付き合いいただきありがとうございます。この記事で読者の皆さんに何か収穫があればうれしい限りです。

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